体験談 HMくん(5歳・香川)
もしかしたら自閉症かもしれない
平成22年10月21日、息子は何事もなく元気に生まれました。
今思えば、生後2か月目ごろ、写真を撮りたくても目が合わないので、手を叩いたり、音を鳴らしたりしながら振り向かせていましたが、それ以外は生後4か月ころから首が座り、寝返りをしだし…と、ごく普通に成長していました。
そんなある日、週2回の「ふれあい保育」を勧められ、息子を連れて通うようになりました。そこで他のお母さんから「みな牛乳をミルクの代わりに離乳させた」という離乳のアドバイスを聞いたので、早速私も牛乳を使い、離乳を始めました。夜もぐっすり眠るし、寝起きも良いし、これで離乳は上手くいくと思っていましたが、数日すぎると息子はあまり笑わなくなり、目を合わせに行っても逸らされるようになりました。ただ、それも異変とは思わず、普通のことだと思っていました。
1歳になった時に、保育園に慣らし保育にあずけたところ、先生から「積み木遊びなど単体行動がとれず、名前を呼んでも振り向かない」と伝えられ、初めて息子の異変に気がつきました。それからは、逆手のバイバイ、車のタイヤばかりを回す、つま先歩き、目の異常な動き、多動傾向、奇声を上げる、床に頭をぶつける自傷行為を毎日するようになってゆきました。
この様子を義母に相談したところ、義母と義姉から「自閉症ではないか」という衝撃の一言を聞きました。義母は、息子をあずけているときに既に違いを感じ、心配になり調べていたようです。
それから自分でもインターネットで息子の症状を調べまくりましたが、調べれば調べるほど、自閉症に当てはまりました。
どうしても「息子が自閉症」ということを受け入れられない
私が途方に暮れているときに、義姉が新聞の広告で「自閉症は完治する」という1冊の書籍を見つけてくれました。その中の「食事療法で完治する」という一説を読み、その日から義母のサポートで、食事療法を始めました。
まず、食事から乳製品(カゼイン)小麦類(グルテン)を除去し、良いと書かれていた、ゴボウ、玉ねぎを使ったスープを毎日飲むようになりました。
数日たって、便通が良くなったせいか、息子の様子は幾分良くなっていきましが、それでも改善とまでは言える状況ではありませんでした。
いても立ってもいられず、書籍に書かれてクリニック(現在のカナ・ラボ)に連絡をし、診察を受けることにしました。
受診の前に、郵送で行うことができる毛髪ミネラル検査・ペプチド/有機酸検査・遺伝子多型検査を受け、その検査結果を持って受診することになりました。
検査結果が届くまで1か月くらいかかったと思います。
子供の異常な様子を目の当たりにしても、診察の予約をいれても、やはり私自身は「息子が自閉症」という現実を受け入れることはできませんでした。